はじめに

配偶者死亡の崖

5つ目の崖は、配偶者の死亡です。

平均寿命を考えると、男性の方が先に亡くなって、女性が後に残る可能性が高いです。夫が先に亡くなった場合、妻には遺族年金が支給されます。金額は、老齢厚生年金の3/4の金額で、基礎年金はなくなります。また妻も老齢厚生年金を受給している場合には、一部または全額支給停止になることもあります。遺族年金が意外に少ないかと感じるかも知れません。

妻が先に亡くなった場合には、妻の基礎年金がなくなります。いずれにしても、夫婦2人分の年金が1人分になるので少なくなります。たしかに1人になったので生活費が減るかも知れませんが、年金の減少額の方が大きいので、生活は厳しくなるといえます。

その場合も老後資金の取り崩し額が多くなると予想されます。そして、何よりも精神的な面が大きいでしょう。

このように、定年後には、5つの崖が待っています。しかも避けることが難しい崖です。これは何とか事前に準備しながら乗り越えていくしかありません。万が一にも、老後破綻へと転がり落ちないように前もって備えておいてくださいね。

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