はじめに

謎の種の目的、第5の可能性も浮上

前回での記事ではいくつか、詐欺の可能性について触れてきました。

商品を送って、大手の通販サイトに本人になりすまして高評価を書き込み、サイトの評価をあげて人を呼び込こもうとするブラッシング詐欺のほか、「送り付け商法」「国際ワン切り詐欺」「個人情報の確認」「ポイント詐欺」の4つの可能性を指摘しました。

さらに、“謎の種”の情報を精査しているうちに、第5の可能性も浮上してきました。それは、クレジットカード詐欺です。

大手の通販サイトから、商品を送っているわけですから、少なからず代金の決済をしているはずです。とすれば、そのサイトにクレジット情報を打ち込んでいる可能性は決めて高いといえます。しかし今のところ、種を送付された人に不正なクレジット決済の履歴があったという報告は入ってきていませんので、おそらく通販サイトには、不正に仕入れた第三者のクレジットカード情報を入れている可能性があるのです。
 
そもそも大手の通販サイトに出店している販売業者と、注文者はグルなので、宝石、イヤリングなどの注文を受けると、種というコストのかからないものを送る。代金は、当然、詐欺業者に入る。さらに、注文通りに商品を送っている事実があるので、販売サイトは優良業者ということになり、さらに新規の騙し客もゲットできるでしょう。ある程度、騙したら、そのうちに販売サイトは消える。この繰り返しではないかとも思われます。

つまり、クレジットカード詐欺の被害者は、商品を送られた人以外という可能性です。送られてきている地域が、アメリカ、イギリス、日本と通信販売でクレジットカードを使う人が多い国であるという共通点もあるように感じます。郵送費をかけてまで、商品を送って、なぜ儲かるのかを考えると、この可能性が出てくるのです。

詐欺はデジタル、アナログの両面からやってきます。それゆえ、被害を受ける層は若い人から、高齢者までと幅広くなります。

今、謎の種が送られてきている現状を見聞きして「自分のところには来ていないから、大丈夫」と思っている人が、実は被害にあっているかもしれません。知らぬ間に、宝石やイヤリングなどの代金が引き落とされていないか、確認することをお勧めします。

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