はじめに

若者のお酒離れはウソ?

飲酒率の統計は様々ありますが、日本酒造組合の調べでは必ずしも、飲酒率が低下している様でもなさそうです。2017年の男女の飲酒率を見ると、1988年と比較して男性は減少、女性は増加していることがわかります。

特に女性は「飲む、飲める(飲めるがほとんど飲まない人を含む)」人が約20%増え、飲む人が増加しています。全体として飲酒人口に大きな増減はないようです。

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業務用ビールは苦戦

若者はお酒を好まない、または、飲みに行かないのか。実態をみると若者よりもむしろ年齢を重ねるごとに外での飲酒機会が少なくなっていることがわかります。

節約志向の高まりから自宅での飲酒頻度は全体で14.2回/月となっており、中・高齢層ほど自宅飲酒回数が多いのです。また、この調査後、新型コロナウイルスの感染拡大により外食や居酒屋での飲酒機会が減った人が多いと思います。

自宅にいながら友人と飲むオンライン飲み会が広がり、若者も自宅での飲酒機会が増加していると考えられます。飲料各社は業務用ビールの販売が苦戦し、一般家庭での節約志向が高まり、発泡酒や新ジャンルの売上が伸びているようです。

また、飲料各社はお酒を飲む人の健康に配慮した糖質オフ等の商品作りにも力を入れています。これは、お酒を頻繁に飲む年配層は安いビールを飲むことが多いこと、お酒を飲む層は健康にも気に掛けるという市場動向の下、健康にもアプローチしたビールを販売し、一定の需要を取り込んでいるようです。

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