はじめに

なぜ日銀はETFを買うの?

さて、ではなぜ日本の中央銀行である日本銀行がETFを買うのでしょうか。これは決して資産運用の目的で買っているのではなく、金融政策の一環として買っているのです。細かく説明すると、あまりに長くなってしまうため、この記事では簡単に説明していきます。

まず、景気が悪くなると、国は財政政策と金融政策の2つで対応していきます。財政政策が減税や公共事業を指す一方で、金融政策は景気を刺激するために金利を下げたり、市場に資金を供給することを指します。

その金融政策の一環としてETFを買い入れているのですが、その目的は日銀の説明を借りれば、「リスクプレミアムに働きかけるため」となります。難しい話をしても本筋からずれてしまうので簡単に言い換えると、投資家がリスクを嫌がらないようにして、積極的にリスクを取る。つまり投資をする環境を作ることで、社会全体にリスクマネーが循環したり、相場の上昇での資産効果などによって、結果的に物価上昇につながっていくということです。

リスクプレミアムとは何かと思うかもしれませんが、昨年5月、日銀の雨宮副総裁の「リスクのない資産、安全資産と言われている国債の利回りと株価の利回りを比較して、その差にリスクが入っているのではないかという方法が一つある」との発言から察するに、イールドスプレッド(株式益回りと国債利回りとの差)などをリスクプレミアムの計測に使っていると考えられます。

日銀が買っているETFはどんな種類?

国内の証券取引所に上場しているETFは200本以上ありますが、日銀は全てのETFを買い入れている訳ではありません。「指数連動型上場投資信託受益権等買入等基本要領」に記載されている内容を簡易に書き出せば、東証株価指数(TOPIX)、日経平均株価(日経225)、JPX日経インデックス400(JPX日経400)という3つの株価指数に連動するETFを買い入れています。また、不動産投資法人(REIT)や「設備投資および人材投資に積極的に取り組んでいる企業を支援するためのETF」も買い入れることがあります。

よって、200本以上あるETFから、前述の3つの株価指数に連動するETFを買うことで、実際に日銀が買い入れているETFと同じものを買うことはできます。ETFは個別株と同様と考えればいいので、買いたいETFが決まったら、ネット証券のサイトやアプリから銘柄コードや銘柄名を入力して、買い注文を入れれば完了です。売買時は投資信託ではなく個別株と同じ考え方で大丈夫です。注文方法も成行と指値を選べますし、取引時間中であればいつでも売買が可能です。