はじめに

日銀のマネをすればいいって本当?

さて、ここまで読めば、「ETFとは何か」「日銀がなぜETFを買い入れているのか」「日銀がどのようなETFを買っているのか」が十分理解できたかと思います。

ここで、冒頭の話に戻りましょう。自身の資産運用の方法として、日銀のマネをすることが良いと言えるのでしょうか?日銀が買ってくれるんだから、同じETFを買っておけば大丈夫というつもりで前述のアドバイスがあったのかもしれませんが、私はあまり同意できません。

やはり、老後資産を形成するために資産運用するのであれば、基本に忠実になるべきだからです。長期、分散、つみたての3要素を考えたときに、日銀が買うETFだけだと銘柄数は分散できているかもしれませんが、国や通貨、資産を分散することができていません。

日銀が買い支えてくれるから下値不安が他のETFよりは小さいという意見は分からなくもないですが、それであれば投資資産の一部を日本の株価指数に連動するETFにすればよいだけで、それらのETFだけに投資をするのは避けた方がよいでしょう。

本来であれば日銀のETFの買い入れが金融政策としてどれだけ効果的なのか。また、この政策がもたらす弊害は何かなども触れたかったのですが、今回は長くなくなってしまったので、次回以降に解説できればと思います。みなさんもこの2点について、自分なりに答えを用意してみてください。

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