はじめに
まずは資金配分
このような失敗を防ぐには、いい意味で他人を気にしないことが大切です。さらに、他人を気にせずに済む方法の一つが、資金配分をきっちりと決めておくということです。
上がるだろうと思って株を買うわけですから、全資金をつぎ込むということもあるかもしれません。ただ、必ず上がるということはないわけですから、一度に全資金をつぎ込むことは避けるべきなのです。
もちろん、その前に株式投資に振り向ける資金をどの程度にするのか、ということも考えなければなりません。ほしい株があるから買うのではなく、自分の身の丈にあった投資を心掛けることが必要です。
ウォーレン・バフェットの買い方
では、株式投資に振り向けた資金をどのように使うと失敗しないのでしょうか。先ほど述べたように、どちらの株式にしようかと考えた場合、投資に振り向けた資金を分散して買うという手があります。また、買おうとしたものが上がってしまったら、100株しか買わず、下がった株は200株買うというように、買い方を変えるということも必要かもしれません。
見ていた株が上昇したから慌てて買うということでなく、買い場を待つということも必要ですし、打診買いといって、少量だけ買ってみるということも有効な場合があります。
先般、日本の商社株を大量に買い進めていると騒がれた著名投資家のウォーレン・バフェット氏の買い方は参考になります。彼は、買うとなったら徹底的に買うことで有名です。
際限なく資金が使えそうに見えますが、どういう水準でどの程度買うのかという資金配分を決めてから投資を行っています。とにかく何株を買うというやり方でなく、あくまでも株価の水準などを考えながら投資を行っているのです。
そんなに分散して投資をするだけのお金がないという場合でも、少ないなら少ないなりに、多いなら多いなりに、お金の出し方や使い方を考える必要があります。そして、そのためには投資の期間や期待リターンもはっきりとさせることが必要です。「とにかく上がりそう」ということだけで飛びつくことを繰り返していると、1度や2度は成功しますが、結局は失敗の方が多くなるでしょう。