はじめに

投資用物件を選ぶ人の多くが、利回り、場所、築年数などに目を向けます。しかし、資産100億円の不動産を持つ玉川陽介さんによれば、利益の源泉は「スプレッド」です。


会社経営、株式、債券投資を経て不動産の世界へ

――不動産投資を始める前は会社を経営していたそうですね。

はい。大学生の時に受託情報処理の会社を起業しました。データを統計的に分析して行政機関の発行する白書を作ったり、企業内のデータ処理をする会社を経営していました。当初は下宿アパートを自宅兼事務所にした個人事業でしたが、社員が増え、事務所も構え、入札資格を取得するなど順調に会社は大きくなっていきました。

――学生で、しかも個人の会社で行政機関などの仕事が受けられるのですね。

当時はパソコンを使える人が少なく、のどかな時代背景もあり個人にも依頼しやすかったのだと思います。SEOという言葉もない時代でしたのでウェブでの集客はパソコンが得意な学生の独壇場でした。数百万円規模の案件など、学生が扱うには大きな額の仕事も数多く舞い込みます。仕事の受注が途切れることはありませんでした。

――その後、会社は売却して投資の世界へ踏み出すわけですね。

はい。売却して手元に3億円くらい残ったので、投資信託、銀行株、REITなどを買いました。その頃は投資の知識がなく、景気が良かったので徐々に増えていったのですが、リーマンショックで半分以下に減ります。そのときはさすがに焦りました。

その後、これではまずいと思って勉強しつつ、上がるか下がるか分からない株式投資はあきらめ、安定してインカムゲインが得られる社債などに持ち替えて損失を取り戻しました。

その後、世界的な低金利時代に突入し社債に面白みがなくなったため不動産投資を始めることになったのです。