はじめに

今後必要なお金の見通しを立てる

支出の削減を図っても、お金を貯める目標がないと、モチベーションが維持できないことがありますので、再度、お金を貯める目的を明らかにしておきましょう。

住宅を購入するなどの大きな目標を達成すると、お金を貯めるための目標を見失うことがあります。もしかすると、妻も気が抜けてしまったのかもしれません。ですから改めて、なぜ相談者さんがお金を貯める必要があると思っているのかということを、妻に伝えていきましょう。

この先、一番不安なのは長男の教育費でしょう。高校も私立に行く可能性がありますし、その後には更なる進学も考えられます。その場合、入学までに教育費用として300万円は準備しておきたいところ。そのくらいあると、私立大なら1年次、2年次程度の学費に当てていけるでしょうし、国公立大なら4年間の学費の大部分を賄えます。

母の介護費についても検討を

また、学費のほかにもご夫婦の老後資金について不安に思っていらっしゃるようですが、その前にお母さんにもしものことがあった時の資金も貯めておくべきです。これから加齢とともに、病気や介護状態になるリスクは高まります。お母さんの貯えで何とかできる可能性もありますが、現時点で把握はできていないようですから、用意しておいた方が安心でしょう。使う必要がなければご夫婦の老後資金に回せばよいのですから。

いくら貯めるべきかの目安は難しいですが、自分たちの老後資金と兼用で貯めるという気持ちで準備しておくとよいのではないかと思います。

このようなことがわかってくると、妻もまた、お金を貯めなくてはいけないという気持ちになれるかもしれません。どうぞご夫婦で足並みをそろえ、共に目標に向かって家計管理を頑張っていただきたいと思います。

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