はじめに

リノベの技術面やデザイン面にも関わって最適化する

――リノベーションや改修工事の内容などにも関わるのですか?

はい。内装はもちろん、必要に応じて給排水管の敷設設計も自分でやります。このような多くの人が専門業者に任せきりとなる技術的な要素についても、教えてもらいながらでも積極的に関わった方が良いと思います。きちんと内容を理解して的確な指示を出した方が施工を最適化できるからです。専門業者といえども任せきりでは最適な提案をしてもらえるとは限らないともいえます。

――どんな部分に関わるのでしょうか。

廊下の床の色の候補が10種類くらいあれば、色見本帳だけで判断するのではなく、実際に試し塗りをして判断します。インテリアは、海外の通販サイトから使えそうなものを取り寄せて選んでいます。照明を選ぶとしたら、使えそうなものをたとえば10個くらい全部買い、1つ1つ取り付けてみて、その中から最も良いものを使うわけです。

私はデザインの専門家ではありませんので、Pinterestというデザインアイデアのサイトを一日中見て、自分の物件に当てはめられそうなデザインを探し、PhotoShopで物件に合成してお手本を作ります。「このデザインで、ここの色を青から黄色に変えよう」とか、そんな風に画面を見ながらイメージを作り、内装業者に指示を出しています。

デザインのプロなどに頼む方が良いという人もいますが、プロが必ずしも100%の能力を発揮してくれるとは限りません。仮に100のデザイン力を持つ人が20%の力でやるなら、20の力の人が120%でやった方が良い場合がありますよね。リノベーションするのは自分の物件ですから、当然、外部の協力者よりも私の方が一生懸命に取り組みます。

私の場合、もの作りや最適化は好きな仕事なので、寝る時間を削ってでも向かい合えます。好きこそものの上手なれで相応の結果は出せていると思います。

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