はじめに

金融庁発表の「老後資金2000万円」は国民も同様に考えていることだった!?

ところで、今年6月、金融庁では「人生100年時代を見据えた資産形成を促す報告書」を発表しました。「95歳まで生きるためには夫婦で約2000万円の金融資産の取り崩しが必要になる」という試算です。

発表以降、各方面で「2000万円なんてお金は準備していない」「いや2000万円どころじゃ足りない。もっとかかる」など物議を醸し出しました。では実際に多くの人は「老後のために必要だと思う資金」としていくらくらいをイメージしているのでしょうか。回答も見てみましょう。

rougo_07「老後のために必要だと思う資金」のデータ(松井証券株式会社調べ)

なんと「必要だと思う資金」の1位は、金融庁発表と同じ「2000万円」という結果になりました。前回記事で紹介した「現実の世帯貯蓄額」は下記の通りです。理想の「老後資金2000万円」までにはどの世代も程遠いことがわかります。

・20代=100万円
・30代=300万円
・40代=350万円
・50代=500万円
・60代=1200万円

ただし、「必要だと思う資金」のアンケートに対して、「具体的な金額をイメージできている=13.9%」「何となくのイメージは持っている=52.6%」「分からない、考えたことがない=33.5%」という回答結果がありました。つまり、約3人に1人の割合で、「老後資金は心配だが、金額のイメージを持っていない」という状況も明らかになりました。

前述の金融庁発表の「老後資金2000万円」につられて、「なんとなく2000万円くらいあればやっていけるかな」と考える人が多いような気もします。もちろん、人それぞれ異なるライフスタイルにより、どれだけの老後資金が必要かは変わってきます。一方で、老後に必要になる金額をきちんと決めている人がいないようにも感じる結果でした。

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