はじめに
前回までは、住宅ローン返済に困ったときに選べる2つの道を解説しました。今回は、最も選んでほしい道である「リスケ」についてお話します。
住宅ローンが返せないならリスケ、これ私の銀行員経験から出した答えです。リスケの概要とメリットとデメリットを解説します。
リスケってなに?
リスケとは、ローンの返済期間を延長するなどで、無理せず返済できる金額にすることです。リスケジュール(Reschedule)の略で、予定を変更すると言う意味でビジネス用語としても定着しつつあります。
なお銀行や金融庁など官庁では、融資の返済条件を変えるという意味で、リスケより「条件変更」という言葉を使います。
たとえばリスケするために、法外な費用を請求されることはありません。基本的にお金のかからない、有効な選択肢です。では、なぜ銀行がそんなにサービスしてくれるのでしょうか?それは、国に命令されているからです。
国が「助けなさい!」と命令している
国からの命令で、ローン返済に困っている人から依頼されれば、銀行は支援しなければいけないことになっています。たとえば以前の記事で引用した災害ガイドラインも、要はリスケしろという政府からの命令です。
ガイドラインとは法令ではないが命令、というニュアンスで、「ガイドラインを示したのだから、銀行はその通りにしなさいよ」という意味になるのです。