はじめに

住宅や車、旅行の優先順位も夫婦ですり合わせを

住宅についても同様です。購入ありきではなく、わが家にとって賃貸と購入のどちらがいいのかをまず考えてみましょう。夫婦の仕事に都合のいい場所と、子どもの将来の中高一貫校への通学に便利のいい場所が同じとは限りません。購入するにしても、家族の都合とローン返済期間の兼ね合いで、購入時期の検討をすることになるでしょう。

車や海外旅行の優先度は、住宅や子どもの教育費と比べて高いですか? それとも低いのでしょうか? 結婚式をあげたら、住宅購入が難しくなるということであれば、結婚式はあきらめますか? 夢や希望は、かなえられるものなら、すべて実現したいものです。ただ、それらの多くは出せるお金の範囲で実行することになります。収入を超える支出はできないのが大原則ですから、絶対にお金を出すものと、お金が足りないならあきらめるものとの区別をつけなくてはならないのです。

夫婦それぞれの希望が異なる場合、どちらもかなえられる収入があれば、両方手に入れる選択は可能です。けれど、ひとつだけを選択しなくてはならないものもあります。子どもの学校などですね。夫婦で折り合いをつけながら、選んでいきましょう。

社内で産後の就労事情をリサーチして今から対策を

なお、相談者は出産後もフルタイムの仕事を続けるお考えです。職場は産後もフルタイムで働く人が多いとのことなので、先輩たちの実情をぜひ聞いてみてください。妊娠・出産は病気ではないものの、体調が思わしくない時期があるなどで思うように働けないこともあります。また、子どもの体調や保育園に入れないなどの事情によっては仕事の継続が難しくなることもあります。まわりの援助を受けたり、社会資源を上手に利用したりして仕事と子育ての両立を夫婦ではかってくださいね。

その上で、いったん仕事から離れる選択をする場合には、当然収入が減るのですから、減った収入に見合う暮らし向きを立てられるよう、収入がいくら減ったら支出の何をどのように減らすのかということも、夫婦で話しておくといいでしょう。

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