はじめに

アクティブファンドのなかには30%超のリターンも

実際、アクティブファンドとインデックスファンドの間にどれだけの差があるのかを比較してみましょう。ちなみに本稿を書くにあたって、「投資信託事情」に掲載されている2020年9月末時点のデータを参考にさせてもらいました。

本稿では、国内株式型の大型株、中小型株に分類されているファンドのうち、設定から5年が経過しているものを抽出し、過去5年間の運用成績(年率)を比較しています。つまり2015年9月末から2020年9月末までの間に、基準価額が年平均何%値上がり(あるいは値下がり)したのかを見てみます。
まずインデックスファンドの運用成績です。

日経225平均株価に連動するタイプ・・・・・・年7.1~7.6%
東証株価指数(TOPIX)に連動するタイプ・・・・・・年4.4~4.8%
JPX日経インデックス400に連動するタイプ・・・・・・年4.5~4.7%

では、これに対してアクティブファンドはどうなのかと言うと、最も運用成績の悪いファンドが▲3.6%。逆に最も高いファンドが30.7%でした。見事なくらい運用成績がばらついています。

ちなみに前出の条件で抽出されたファンドの本数が全部で389本あり、このうち日経225平均株価に連動するインデックスファンドの中で、最も高いリターンだった7.6%を上回ったアクティブファンドの本数は128本でした。つまり、全国内株式型ファンドのうち3本に1本の割合で、インデックスファンドを上回るリターンが得られたアクティブファンドが存在していたことになります。

ただし、注意点があります。この数字はあくまでも2020年9月末を基準にしたものでしかないことです。あくまでもラップタイムの成績なので、瞬間的に高いリターンを実現したファンドが含まれている可能性もあります。

大事なことは安定的に高いリターンを実現することですから、本来であれば毎月継続的に運用成績を比較し、常時、上位にランキングされているファンドを探す必要があります。

投資管理もマネーフォワード MEで完結!配当・ポートフォリオを瞬時に見える化[by MoneyForward]