はじめに
ワンストップ特例制度と確定申告の違い
ワンストップ特例制度と確定申告の違いも大きく3つあります。1つ目は寄付が可能な自治体の数です。ワンストップ特例制度は5自治体以内ですが、確定申告は何自治体でも可能です。
2つ目は手続きの簡便さ。企業に勤めている方はお勤め先で年末調整が行われるため、通常は自分で確定申告をする必要はありません。ワンストップ特例制度を利用すれば、煩雑な確定申告手続きをせずに、ふるさと納税の控除を受けられます。
3つ目は控除・還付される税金が違うことです。ワンストップ特例制度で控除対象になるのは住民税のみですが、確定申告では所得税と住民税がそれぞれ控除対象になります。ただし、ワンストップ特例制度では所得税の控除分もまとめて住民税から控除されるため、制度を利用しても、控除上限額に達しない限り、基本的には控除額に差はありません。
控除や還付された額の確認方法は?
それぞれの控除・還付の時期や確認方法を簡単にご紹介します。
ワンストップ特例制度を利用した場合、翌年6月~翌々年5月までの住民税が毎月控除されます。会社員など給料天引きで住民税を収めている方は、ふるさと納税による控除を実感することが少ないかもしれません。
でも、前年の手続きが滞りなくできていれば、納める税額は少なくなっているはずです。6月頃にお勤め先から配布される「住民税決定通知書」で確認してみましょう。
一方、確定申告でふるさと納税の寄付金額を税務申告した場合には、住民税の控除のほか、所得税の還付を受けることができます。還付金は確定申告の際に記載した口座に振り込まれます。還付金額や入金日は確定申告後に送られてくる「国税還付金振込通知書」で確認することができます。