はじめに

2020年に年金の改正がありました。この改正では、厚生年金に加入できる人を増やすしくみの改正などがありましたが、一番関心が高いのは、年金の繰上げと繰下げのしくみの見直しでしょう。本記事では、年金改正の繰上げのポイントと、実際に繰上げしたときのデメリットについてお伝えします。


繰上げの減額率は0.5%→0.4%になったけど

年金を受け取ることができる年齢は、基本的に65歳からです。65歳からの年金を繰り上げて早く受け取ることを年金の「繰上げ」といい、一番早くて60歳からとなります。早く受け取れるというメリットがありますが、一方で年金額が少なくなるなどのデメリットがありました。

しかし、今回の改正でデメリットのひとつであった繰上げ1か月について年金額が0.5%減額されるものが、2022年4月から0.4%に変更される予定です。現在は最大30%の減額ですが、改正後は最大24%と減額率が少なくなります。

なお、新しい繰上げのしくみを使えるのは、昭和37(1962)年4月2日以降生まれの人です。

「早く受け取るようにしても、今までより受給金額が減らなくなった」これは単純に考えることができれば良いのですが、繰上げを選択するとたくさんのデメリットがあります。繰上げを選択しようとする前に、特に次の5つのデメリットを知っておきましょう。

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