はじめに

ライフプランを共有する、その際、明るく話すことがポイント!

夫婦で金銭感覚が大きく違う場合、軌道修正するのに有効なのが「夫婦でライフプランを共有すること」です。

奥様は、将来に備えて現在も貯蓄に励んでいらっしゃると思いますが、ご主人と貯蓄に対するモチベーションがかなり違うと思いますので、まずは、この先のライフプランを夫婦で話合い、「何年後までに」「どんなイベントのために」「いくら貯める必要があるのか」を明確にすることが大切です。

その際、将来について明るく話すことがポイント! ご主人がお金に関して無頓着な場合、「将来どうするの!」「子どもの教育費どうするの!」と責めがちになってしまうと思いますが、責められていると思うと、ご主人も逃げ腰になってしまいスムーズに話合いが進められない可能性が高くなります。

ですから、「もう1人子ども欲しいよね。男の子がいい?女の子がいい?」「子どもは将来、留学させたいね」「家は注文住宅にしたいよね」「3年後には、マイホーム欲しいな」など、明るく将来について話すようにしましょう。将来の夢や希望を2人で共有することで、「では、これから、いつまでに、どうやってお金を貯めようか」と、スムーズにお金の話をしやすくなります。

人生の3大資金について

現在の家計を拝見すると、とても堅実に暮らしていると思います。特に大きく無駄遣いをしている項目もありませんし、貯蓄についても頑張っていると思います。共働き夫婦の貯蓄の目安は、手取り金額の2割です。現状でも手取り金額の2割以上は達成できています。
とはいえ、お子さんの教育費や住宅費用、老後のお金などを考えると、このままで大丈夫なのか不安になってしまいますよね。

確かに、「教育費」「住宅費用」「老後費用」は、人生の3大資金といわれ、どれも大きな金額がかかるものです。ですから不安になってしまう気持ちもわかりますが、漠然とした不安を抱えているよりも、かかる金額を明確に把握することが大切です。金額を把握することで、意外に今のままでも大丈夫と思えるかもしれませんし、家計を改善するにしてもどれくらい改善したら良いのか具体的にわかりますので、余計なストレスがかかりません。

教育費は私立?公立?進学プランを考えて

教育費については、基本的に子どもが高校を卒業するまでは、家計から捻出し、子どもが大学に行く場合に備えて、18歳までに300万円から500万円貯めるのが基本セオリーです。現在、既に外貨建て保険とジュニアNISAを活用して大学資金の準備は進めていらっしゃるので、こちらを継続できれば問題ないでしょう。ただし、子どもが今後増えたり、私立の学校を検討していたりする場合には、費用は大きく違ってきます。漠然とでもよいので進学プランを考えてみましょう。公立であれば、毎月3万円から4万円、私立であれば、毎月10万円家計から捻出できるかどうかが、大まかな目安になります。

希望の住宅はどれくらいの価格になりそうか?

また、住宅についてですが、仮に3,000万円の物件を購入するとして、頭金を300万円程度、残りの2,700万円を金利1%で35年間借りたとすると、毎月のローンの返済金額は、約7万6,000円です。そうすると、現在と同程度の住居費用になります。注文住宅を検討されているようですが、具体的にどれくらいの価格になりそうなのか、毎月どれくらいの返済金額になりそうかを考えてみることで、問題なく支払っていけるのか、さらに節約が必要なのかが見えてくると思います。

老後資金はコツコツと運用を

さらに、老後資金についてですが、既にiDeCoもつみたてNISAも始めていらっしゃるとのこと。つみたてNISAは、今年から満額を積み立てる予定のようですね。仮につみたてNISAで毎月3万円を利回り5%で20年間運用することができれば、約1,230万円になります。iDeCoで毎月1万円を利回り5%で運用することができれば、約830万円に(iDeCoは、掛金が全額所得控除になるので、所得税、住民税も安くなります)。両方合わせると、約2,060万円になります。一昨年に金融庁のワーキンググループが出した報告書によると、夫婦で老後生活を送る場合、公的年金だけでは2,000万円足りないと試算されていましたが、今からコツコツ運用していけば、老後のお金も貯めることができます。

もちろん、今後は、お子さんが増えたり、それに伴う奥様の収入の変化があったり、不確定な要素がいろいろありますが、現時点では、必要以上に不安にならなくてもきちんと将来に向けて貯蓄ができていると思います。

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