はじめに

支出の中身が変化

次に、支出の変化を見ていきましょう。

「やや増えた」「とても増えた」を合わせると44.1%、「やや減った」「とても減った」を合わせると33.9%です。全体的に増えた、減ったと一つの傾向があるのではなく、各家庭の状況によって支出の変化にばらつきがあります。家族構成や業種などが影響していると考えられます。

では、どのような支出が増えた、あるいは減ったのでしょうか? 支出の内訳を見てみましょう。


支出が増えたものの1位は「食費(自炊)」、2位が「光熱費」、3位が「食費(テイクアウト)」です。一方、支出が減ったものは1位「交際費」、2位「食費(外食)」、3位「被服費」です。

支出の増減は「巣ごもり」「リモートワーク」の影響が大きく出ているようにうかがえます。「巣ごもり」のための「食費(自炊)」「食費(テイクアウト)」が増えた一方、「食費(外食)」は減っています。また、「リモートワーク」のため在宅時間が増えたためでしょうか「光熱費」が増え、通勤する必要がないため「被服費」が減ったと考えられます。

ストレス発散のための支出

また、支出が増えた人の理由を分析すると、外出できないストレス発散の手段として消費していることが分かります。支出が増えた人は次のように答えています。

〇旅行に行けない分、家での時間を充実させるものを買うようになった。
〇家にいるとつい通販で買い物をしてしまった。
〇娯楽で使えない分、外食やテイクアウトが唯一の楽しみになり食費が増えた。

誰もが我慢を強いられる状況である一方、支出が減った人がいます。こういった方は「今後何があるか分からないから節約した」など、長期的な見通しを立て万一に備えて支出を押さえているケースが多いようでした。

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