はじめに
本当は両建てが理想
何となく、ここまではつみたてNISAの方が有利のような感じになっていますが、もちろんiDeCoにも優れた点はあります。何しろ、よほどのことが無い限り解約できない決まりになっているので、ほぼ強制的に老後資金を積み上げていくことが出来ます。
しかも、つみたてNISAは3万3,000円が毎月の非課税枠の上限になりますが、これにiDeCoを加えれば、非課税枠を活用した月々の積立額をさらに増やせます。たとえば前出のように、勤務先に企業型確定拠出年金がない場合は月額2万3,000円を、自営業者なら月額6万8,000円を、第3号被保険者なら月額2万3,000円を上乗せできます。ある程度、家計に余裕がある人は、つみたてNISAだけでなく、iDeCoなどの確定拠出年金も活用して、より多くの非課税枠を確保することをお勧めします。
また、結婚して妻や夫がいる家庭の場合であれば、それぞれにつみたてNISAやiDeCoの口座を持つことが出来ますから、一世帯という単位で見た時の非課税枠を、さらに増やすことが出来ます。
つみたてNISAで毎月3万3,000円、iDeCoで毎月2万3,000円を夫婦2人で積み立て続ければ、毎月11万2,000円も非課税枠を使って投資できます。もし20年間、このペースで積立投資を続けられれば、投資元本だけで2,688万円。もちろん運用利回りにもよりますが、ここに運用収益が乗れば、4,000万円程度の金融資産を築くことも十分に可能です。