はじめに

モメンタム投資のパフォーマンスは?

そこで、過去のモメンタム投資のパフォーマンスはどうだったのかを検証してみました。
まず、2,200銘柄程度ある東証1部上場企業のなかで、過去1年間の上昇が大きかった銘柄の上位1割(220銘柄程度)に入る銘柄を選びます。これらの銘柄に投資した場合に、1部市場全部の企業(2,220銘柄程度)に比べて、どの程度平均的にリターンが良かったのかを月次で調べてみました。

モメンタム投資のパフォーマンスを累積したものが「累積モメンタム投資収益率」です。グラフを見ると2020年は7月にかけて矢印(緑)が示す様に上昇しています。この期間はモメンタム投資が効果的な戦略だったことを示しています。

グラフが上昇を始めたのは2020年4月からです。当時を振り返ると新型コロナ感染拡大による1回目の緊急事態宣言が発令した場面です。コロナ禍で経済活動停滞への懸念が高まる状況のなかで、株式市場でも大きく下げた銘柄に対し“売られ過ぎからの見直し買い”が入る余裕がない状況が続いたようです。反対に、これまで上昇してきた銘柄に対する安心感からモメンタム投資が効果となりました。

2020年8月(図中の〇)には累積モメンタム投資収益率のグラフが大きく下げて、モメンタム投資が厳しくなりました。当時、新型コロナワクチン開発期待から投資家の不安心理が後退して、売られ過ぎた銘柄への見直し買いから逆張り投資が優勢となりました。

更に、今年の3月まではモメンタム投資が厳しい場面が続きました。2月に1990年以来の高値となる日経平均株価が3万円を回復するなど堅調に相場が推移するなかで、強気姿勢で臨む投資家が増えて下落が大きかった銘柄のリバウンドが大きく逆張り投資が優勢な状況が続いてきました。

しかし先月(4月、図中の△)は、ようやく株価モメンタムの傾向が復活しました。では今後はどうなるのでしょうか。モメンタム投資場面が続くのか、それともまた逆張り投資が優勢になるのでしょうか。