はじめに

資産形成方針は改善の余地あり

資産形成については、かなり、ちぐはぐな印象を受けます。「とにかく運用しよう」ということで場当たり的に投資をはじめていないでしょうか? どのような資産をいくら持っているのかのポートフォリオがわからないのでアセット・アロケーション(資産配分)についてはわかりませんが、アセット・ロケーション(資産の置き場所)は改善のアドバイスができます。

まず、非課税枠を使い切らないで、投資信託を40万円買っていることです。つみたてNISAは1人月に3万3,333円の拠出枠があるので、6万6,666円までは投資可能なので使い切りましょう。老後資金を貯めるという意味ではiDeCoは「所得控除」が受けられるのでかなり有利な制度です。特にご主人は収入が高い分、所得税率も高いため、所得控除によって戻ってくる金額が大きくなりますので使い切った方が良いでしょう。

また、自社株を5万円とのことですが、会社に自分という資産(時間・能力)を投資しているので、さらなる集中投資をしていることになります。ただし、インセンティブ(購入時に10%オフなど)があるならば、売却可能な単元まで保有し売却していけば、インセンティブ分儲かる可能性もあり、良いかと思います。

家計の正確な把握が鍵

ご質問にある、「いったいいくらの収入で、今後も生活できるのか」ということですが、まずはご自身の家計の支出を見直して、「この金額の支出で生活でき、貯蓄も貯まる」というラインをみつけることが重要と思います。

収入が多くても、体を壊してしまっては元も子もありません。また、収入を落とす場合も、支出のコントロールや資産形成をしっかりと考えられていないと、不安そのものが解決しないことが多いです。まずは支出を「見える化」し、払わなくて良い無駄な支出を改善されると「これくらいの収入まで落としても、貯蓄も運用も可能」というラインを見つけられると思います。どこか参考になれば幸いです。

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