はじめに

配当金月10万を得るにはいくら運用すればいい?

現状の運用できる金額700万円で生活費10万円を毎月確保するのはかなり難しいと思われます。年間で120万円分の配当が必要となるためです。逆算し、仮に配当利回りが3%程度になるように運用するとなると、4,000万円ほどの運用資金が必要になります。

そのため、現状の運用資金に毎年貯めることが出来る資金を運用に回しコツコツ積立てていく方法がよいのかなと思います。まず、単純に貯蓄で投資金額4,000万円を確保するならば、現状の700万円では3,300万円不足します。これを毎年88万円で補おうとすると40年近くかかってしまいます……。

積立投資を行えば目標に到達できる可能性も

そこで、毎年3%の運用利回りを目標に、つみたてNISAやiDeCoで年80万円程度運用していくとしましょう。

現在運用できる700万円も年3%で運用していくとします。仮に20年間この状況を続けた場合、20年後には年80万円のコツコツ投資で2,149万6,000円、現状の700万円は20年後に1,264万2,000円となります。また、年8万円を貯蓄として貯めていくと、20年後には160万円分貯まっています。この結果、20年後には3,573万8,000円が運用できる金額として確保できる見込みです。4,000万円には届かないものの、この金額でもその後年3~4%で運用できれば月10万円の生活費確保の目標は到達できる可能性があるといえます。

まずは世界全体へ投資する投資信託で運用を

さて、シミュレーションでは上記のような形でコツコツ進めていけば60歳前後では目標を達成できるといえます。では、そのためにどのように運用を行っていけば良いでしょうか。

年3%の運用は、毎年継続するとなるとなかなか大変かもしれません。しかしながら良い時期もあれば悪い時期もあります。20年運用するとしてならしていけば平均年3%のリターンを得ることは可能だと思います。これは、世界経済の成長率がおおよそ年3~4%で成長しているところからも想像できます。

そのためには、まず世界全体へ投資する投資信託で運用を心がけてみましょう。また、積極的な運用も展開したいのであれば、新興国投資にも手を広げることも検討してよいかと思います。ただし、コロナ禍の昨今では、新興国はイマイチだったりします。長い目で見て新興国もコロナ禍を克服し、成長を遂げると信じることができるならコツコツ買いリターンを高める戦略もあってよいかもしれません。長い目で経済が期待できるのは中国、インド、インドネシアといったところでしょうか。そのあたりに投資する投資信託を入れていくのもよいかもしれません。

なお、着実に行きたいのであれば、先進国株式や先進国債券で投資する投資信託がよいでしょう。先進国中心にしつつ、新興国投資も含んでいくか、世界全体に投資する株式や債券投信でコツコツ運用していくか。ご自身にとってどちらがよいかご検討ください。

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