はじめに
今ある500万円をどう運用していく?
つみたてNISAとは別に、今ある500万円の運用方法も検討していきましょう。現在は公務員の方でも個人型確定拠出年金(iDeCo)での運用が可能です。月々1万2,000円という制約はあるものの、節税を図れること、中長期的な運用が可能であり老後資産設計として活かせることはメリットといえると思います。もちろん、運用時非課税という恩恵も受けることができます。
そこで、iDeCoを利用して、老後資産設計の一部を構築していく運用を検討してみましょう。30年程度運用できることを考慮すれば、こちらも時間分散が図れること、長期的に世界経済は成長するであろうという観点から、外国株式投資信託で運用していくことがよいかなと考えます。月1万2,000円、年間では14万4,000円。60才まで継続するとして31~32年で元手がおおよそ450~460万円ほどです。
不動産投資信託や貴金属で運用する
こうした制度を利用した運用とは別に、例えば手許にある預貯金うち100万円を不動産投資信託(J-REIT)、100万円を金やプラチナといった現物またはETFによる運用をされてみてはいかがでしょうか。不動産投資信託は、毎月の家賃収入などをもとにした分配金をコツコツ受け取り、それを再投資することで複利効果を得ることができます。金やプラチナはインフレ対策を主とします。なお、金はインフレには強いものの金利上昇には弱いため、そこをプラチナで補完します。プラチナは世界経済が順調となり、需要が増加すれば価格が上昇する可能性があります。電気自動車の触媒としても期待できます。金に50万円、プラチナに50万円と分散してみてはいかがでしょうか。
残りの資金は何かあった時の備えと、大きく値下がりした場合の追加購入資金とします。まずはつみたてNISA、iDeCoからはじめていきましょう。またご相談がありましたら、途中経過含めてお伝えください。
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