はじめに

支出削減で「なりたい自分」に

支出を減らすことは、ダイエットに似ています。難しいのは、体形は目に見えてその変化が分かりますが、家計は形が見えないという点です。つまり、評価していくことが難しく、一般的な良い状態はわかっても、それがその人にとって良いのかが見えにくいのです。

ダイエットであれば、スリムになりたい、筋肉をつけたいなど、理想とする体形があるでしょう。細くなりたいなら細くなるための、筋肉質になりたいなら筋肉をつけるための方法があるはずです。家計もそれと同じで、どのような家計にしたいかで取り組み方が異なります。単にお金を貯めればいいのか、目標のためにお金を貯めるのかといった違いで、取り組む姿勢、取り組み方が変わります。

目標とする部分は、きっと他人とは異なるはずです。ですから、他人と比較する必要はありません。自分の目標に向かって、自分なりの形で進めていけばよいのです。

平均ばかりを参考にしていると、自分の今の状況を把握しないままに、平均に収めなくてはというプレッシャーだけで動いてしまいます。その結果、自分が望まない方向に進んでしまったり、必要時にお金がなかったり、日々の暮らしに我慢が多く、ストレスフルな状況になってしまうということもあり得ます。自分に軸を持ち、自分が満足する暮らしをし、自分たちに必要な金額を蓄えられるよう、やりくりを考えていきましょう。

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