はじめに

キャリア形成意識も向上

20歳以上の人を対象にした、別の調査レポートもみてみましょう。

ライボが新型コロナ感染拡大前と比べた転職への意識変化を調べたところ(※2)、「転職を考えるようになった」人は32.3%いて、「転職を考えなくなった」人は4.0%にとどまりました。やはり、パンデミックのもたらした環境の変化は、転職の希望者を増やしています。

自由回答のなかには、「リモートワークの増加で自分と向き合う時間が増え、やってみたいことが明確になった」「家でも十分に働ける世の中となったことからキャリアの見直しをして転職を考えるようになった」といったような、キャリア形成に対する意識の高まりもみられます。

出典:ライボ / 2021年 転職意識調査を実施しました

※2 ライボ『2021年 転職意識調査を実施しました』

優秀な人材を見つけるには?

キャリア形成やキャリアアップについては、パーソル総合研究所が興味深い調査レポート(※3)を公開しています。

※3 パーソル総合研究所『キャリア自律に関する調査結果を発表』

高いキャリア自律度は大きなメリット

キャリア形成については、働く人が自分のキャリア形成を勤務先などの組織に委ねず、自ら積極的に取り組む「キャリア自律」という考え方があります。キャリア自律を数値化して扱えるようにするため、パーソル総合研究所は「キャリア自律度」と呼ぶ指標を使いました。この指標は、心理面と行動面に関する設問への回答を得点化し、平均をとった値です。これを比べることで、キャリア自律の強弱が示せるとしています。

調査では、対象者のキャリア自律度を算出したうえで、キャリア自律度が高い層と低い層で仕事や生活に対する評価などを比べました。すると、自律度の高い層の方が、「個人パフォーマンス(自己評価)」で1.20倍、「ワーク・エンゲイジメント(仕事への貢献意欲)」で1.27倍、「学習意欲」で1.28倍、「仕事充実度」で1.26倍も高いという結果が得られました。

キャリア自律度が高いと、仕事や人生で満足度も高くなっています。これは、働く本人だけでなく、勤務先にもメリットがあるはずです。

出典:パーソル総合研究所 / キャリア自律に関する調査結果を発表

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