はじめに

インボイス制度開始でフリーランスはどうなる?

インボイス(適格請求書)が発行できないのは、免税事業者ですが、それにより、課税事業者も影響を受けます。というのも、免税事業者が発行する請求書では、仕入税額控除の対象にはならないからです。仕入税額控除の対象にならないとなると、課税事業者は以前より多くの消費税を納税することになってしまいます。

そうすると、現在、免税事業者として活動しているフリーランスの方などは、以下のような影響が出ることが考えられます。

■課税事業者である企業が免税事業者のフリーランスに仕事を依頼する場合、仕入額控除が適用にならないので、消費税分の金額を値引きして仕事を依頼するようになる。その結果、免税事業者のフリーランスは、売上が減少する

■課税事業者である企業が免税事業者のフリーランスに仕事を依頼すると、仕入額控除が適用にならないので、課税事業者に仕事を依頼するようになる。その結果、免税事業者のフリーランスは、仕事が減少する

そこで、免税事業者の方が今からできる対策のひとつとして、課税事業者になることが挙げられます。

年間の売上が1,000万円以下でも「消費税課税事業者選択届出書」を提出すれば課税事業者になることができます。「適格請求書発行事業者」の登録申請をする際に、登録申請書に加えて、消費税課税事業者選択届出書も提出しましょう。

登録手続きの詳細は、以下の国税庁のサイトを確認しましょう。

ただし、課税事業者になるということは、当然、消費税の納税をする必要がありますから今までよりも手元に残るお金は少なくなります。

登録申請の受付は2021年10月1日からスタートしていますが、実際にインボイス制度がスタートするのは、令和2023年10月1日からなので、まだ猶予はあります。2023年10月1日の開始に間に合わせるためには、2023年3月31日までに申請すれば大丈夫です。また、インボイス制度導入にあたり経過措置期間があり、免税事業者が発行する請求書等であってもインボイス制度導入後、直ちに仕入税額控除の対象から外れるわけではありません。2023年10月1日〜2026年9月末日までは仕入額相当額の80%、2026年10月1日〜2029年9月末日までは仕入額相当額の50%が認められます。

自分の事業の状況をよく考え、専門家にも意見を聞いたり、メリット、デメリットを総合的に判断したりした上で免税事業者を続けるか、課税事業者になるのかを決めると良いでしょう。


インボイス制度が導入されることにより、大きな影響を受けるのは免税事業者です。とはいえ、導入までまだ猶予があります。今後、課税事業者となるのか、免税事業者のままでいくのかの判断が適切にできるよう、今後の見通しも含めて自分の事業を考えたり、専門家に相談するなどして、消費税まわりの税務知識についても理解を深めたりしておきましょう。

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