はじめに

貯金には保険よりもリスクの少ない投資のほうが効率がいい

また、保険でお金を貯めることは、今の時代にはお勧めしません。確かに昔は貯蓄性の高い商品が存在していましたが、今の低金利時代では予定利率が低いため、保険でお金を増やすことが難しいということもありますし、インフレを目指している経済状況から、長期的にみてお金の価値が下がる可能性もあります。「積み立てる」という仕組みを利用するという考え方もありますが、同じ積み立てるのなら、リスクの少ない投資で積み立てていくほうが、効率の良い貯め方ができるでしょう。

保険部分と貯蓄部分は、切り分けて考えたほうが良いのです。貯蓄目的の保険の保障内容と同じ保障が、掛け捨ての保険で、より安い保険料で契約できることもよくあります。必要な保障を持ち、効率の良い貯蓄をするには、保障と貯蓄を切り離すほうがメリットがあります。

銀行口座は「使う・貯める・増やす」の役割で持つ

銀行口座がたくさんあるとのことですが、整理をするには「使う」「貯める」「増やす」の目的別に、必要な口座を整理し、不要な口座は解約してしまいましょう。

「使う」は生活に使う口座、「貯める」は「生活防衛資金」などをおいておく口座、「増やす」は将来に向けて投資をしてお金を増やすための口座で、証券口座を用意します。

支払いに使っている口座は基本的に「使う」口座でよいのですが、複数口座から引き落としなどしていると、支出の把握が難しくなるため、可能な限りある程度1~2口座のまとめる手続きをしてもよいでしょう。

お金を貯める口座は、目的別にあってもよいですが、これもたくさん細かく別れてあるとわかりにくいもの。ネット銀行にはひとつの口座を目的別に分けられるものがありますので、そういったものを活用して、目的別に貯めてもよいでしょう。

このように役割ごとに口座を分けておくと、お金の貯まり具合や全体を把握しやすくなります。その上で「増やす」口座で運用し、お金を増やしていけると、マイホームや老後資金も考えやすくなります。一度ご検討ください。

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