はじめに
シミュレーションの結果、一見将来は安泰だけれども
相談者は、教育贈与信託のお金が3,000万円あり、それを含めて預貯金は5,050万円。そのほかの投資額が3,000万円あることから、資産額としては十分多めと言っていいでしょう。住宅ローンの残債4,100万円を差し引いても、実質資産はプラスです。
パッと見る限り、将来も安泰に思えてしまいそうです。
ところが、相談者が大学院進学によって現在の収入を失う期間が生じ、その収入額を取り戻せないとなると話はだいぶ変わります。
青い線は、収入多めで支出少なめのパターンです。相談者が5年後に再就職できて現在と同じ収入を得られ、子どもの学童保育所は公立、大学は私立理系の平均額を負担するとしたケースです。相談者の収入が無い間は金融資産残高が微減するものの、再就職後は右肩上がり。試算期間は相談者59歳までで相談者の退職金予定額を含んでいないにもかかわらず金融資産残高1億8,000万円超ですから、投資で大きな失敗でもしない限り資金的な問題はないと言えるでしょう。