はじめに
20代ではシングル(独身)でも貯蓄格差が?
20代に関しては収入自体低く、貯蓄も難しいかもしれません。
とはいえ、中央値(いわゆる実際の貯蓄額に近いといわれる数字)に対して、平均値は約3倍の203万円です。貯蓄の多い上位が数値を引き上げている可能性は否めないですが、貯蓄金額上位の人たちはどのように貯蓄をしているのか「収入・支出」の点から考えてみます。
収入に関しては前提通り260万円/年なので、月平均約22万円です(260÷12=21.66万円)。これは額面なので、税金が引かれます。仮に税率を15%とすると手元に残るのは221万円、毎月18.5万円でやりくりする必要があります。毎月3万円を貯蓄したとして、年36万円を貯めることができます。毎年このペースで貯蓄したとすると、平均値の203万円に達するまでに5年半かかります。実際にそんな人もいるでしょう。でもこれはかなり意識をして貯蓄をしているタイプの人です。
そこで考えられるのは「実家暮らし」の人たちです。一人暮らしで大きくかかるのが住宅や光熱費。下手すると先ほどの手取り額の半分以上を占めてしまう可能性があります。例えば次のような場合。一例ですが、貯蓄金額以外に関しては実際に私が独り暮らしをしていた時にかかっていた金額のおおよその平均値です。参考値としてみてください。
【独り暮らし支出一例】
貯蓄 30,000
家賃 65,000
食費 40,000
光熱費 10,000
交際費等 30,000
Total 175,000
収入(手取) 185,000
残り(誤差) 10,000
これは先取り貯蓄(手取りから先に貯蓄を引いて残りで生活をする事)にしているのでしっかり貯められていますが、大半の人はこれが出来ず、残った分を貯蓄に回そうとするのでなかなか貯まらないのが現状です。
では逆に、実家暮らしであれば住宅・光熱費はもちろん食費もほぼかからない、という人もいるでしょう。家にいくらかを納めていたとしても、実際の相談者で多いのは月に大体3~5万円の範囲です。一番多い5万円だったとしても、先ほどの前提にあてはめたとするとこうなります。
【実家暮らし支出一例】
家賃(実家へ)50,000
交際費等 30,000
Total 80,000
収入(手取) 185,000
残り 105,000→貯蓄?
もちろんこれだけ余れば交際費や趣味などに回す金額も増えるはずなので、残りが全部貯蓄になるわけではないでしょうが、独り暮らしと比較すると圧倒的に貯めやすいことがわかります。203万円を貯めるにしても単純計算1年半、1/4の期間で達成してしまいます。