はじめに
まずは、家計の費目からシミュレーションの前提条件を整理
まずは、家計の費目からシミュレーションの前提条件を整理しましょう。
【住宅費】
月8万円(年96万円)の住宅費用ですが、住宅ローンの返済額や固定資産税などの内訳がわからなかったので、住宅ローン72万円/年、火災保険など2万円/年、固定資産税14万円/年、その他修繕費用(積立含む)8万円/年と想定して計算します。よって、住宅ローンの返済はこの1年で終了するものとします。また修繕は、定期的な外壁や、水回り、壁紙、床などのメンテナンスがかかると思いますが、定期的に50万円ほどの追加修繕費と、今から25年後に500万円の大型修繕が発生するようにしています。
【教育費】
下のお子さんの進路はまだ決まっていないようなので、最も進学比率の多い文系私立大学に通う想定にしています。また、高校受験、大学受験の年には、塾代として50万円ほどを上乗せしています。大学は自宅からの通学可能外の可能性もあるため、下宿代も想定しています。
【夫婦それぞれの年間支出】
夫の年間支出がわからなかったため、ご相談者様の支出を単純に2倍にしています。ご相談者さまの趣味・勉強などの費用は、いただいた情報をもとに下げています。
【介護費用】
現在は親の介護のことを考えていらっしゃいますが、将来はご自身の介護費用も必要になってきます。夫と二人分で1,000万円を予算として入れています。
【生活費】
インフレにより物価上昇が年間0.75%ある前提にしているので、食費などの生活費が少しずつ上昇するように設計しています。また、65歳以降はアクティブさも少なくなると思いますので8掛けに下げた生活費にしています。
【年金】
現在の水準の年金より給付額は少なくなると想定し、約8掛けで計算しています。税金や社会保険料を引くと手取りで277万円/年としています。
【資産運用】
夫婦ともに月に3.3万円のつみたてNISAへ投資し、60歳までは3%の複利運用、60歳以降は1%で運用する前提でシミュレーションしています。現在の投資については、買ったり売ったりしているというニュアンスを感じます。投資の本質を理解して、投資対象をグローバル分散投資に切り替えていくことが重要です。また、運用資産は買ったら持ち続ける「バイ アンド ホールド」が基本になります。少し株価が上がったから売り、下がったから買い、また下がったから買い増し、怖くなって売る、ということを繰り返していると、市場平均に連動した伸びと比べて大幅に機会損失することになりかねません。一度買ったら持ち続けられて信頼できる投資対象を選べるように勉強すると良いと思います。