はじめに

年間平均を把握する

固定費である家賃・保険料・通信費などは毎月一定であることが多く、計画が立てやすいと思いますが、食費や日用品、交際費、医療費などは月によって変化があるので、平均値をとると良いでしょう。

この平均値も「マネーフォワードME」を活用すると簡単に確認できます。

マネーフォワードMEの家計簿ボタンを押下してから、個別に費目ごとに確認できます。例えば、食費を選択してみます。iPhoneの場合、右上の「・・・」ボタンから、前年同月比や12ヶ月平均を選択できます。12ヶ月平均を選択すると、サポート線があらわれ年間平均支出を確認できます。

参考の写真の場合は、サポート線に12ヶ月平均である「53,184円」と表示されています。
次の1年の1ヶ月あたり予算をいくらにしたいかを、過去12ヶ月の平均値を参考にしながら計画を立てれば大きくずれることもなくなりますし、「もっと節約したい」場合は、昨年平均よりも少ない予算を設定することで貯め安くなるでしょう。

平均値を使ってざっくり毎月かかる費用を整理したら、次は特別費の整理です。
特別費も大きく4つにわけることができます。

1)特定月に発生することが分かっている支出やイベントに紐づく支出、年会費
クリスマス・父の日母の日・誕生日のプレゼント、ふるさと納税、固定資産税などの税、アマゾンプライムやカードの年会費、火災保険、車検、NHKの年払い、定額サービスなど

2)確定していないがある程度の予算が必要なもの
冠婚葬祭、衣服、旅行、帰省、治療費、クリーニング、故障・遺失対応など

3)パソコンや家電、寝具など毎年買い換えるわけではないが数年に1回は買い換えるもの
パソコン、スマートフォン、寝具、家具・家電(冷蔵庫、洗濯機、テレビ、レンジ、掃除機ドライヤー、など)車、冬服のコートなど

4)ライフイベントに関わる費用
子どもの入学費用や、ランドセル代、制服代、結婚費用、自動車頭金、車検、自宅購入の頭金、引越し費用など

特別な費用は人によって異なるので網羅することはできませんが、思いつくものを書き出してみるとよいでしょう。

古い1年を振り返り、新しい1年の計画がたてられていると、大きな支出であっても安心して使うことができるようになります。「いつまでにいくら貯めるか使うか」「8月には家族旅行を10万円以内でいく」「6月までに7万貯めていく」など具体的なイメージをもって準備していきましょう。

また予定と少しもズレが出てきた時に「計画とズレたから知らない」と放棄しないことが重要です。予算とずれが生じた場合は軌道修正をすれば良いだけですので、あまり神経質にならずに本質を捉えられると思います。

予算と目標が立てられると、1年間で増やす資産の解像度があがります。そしてたかが1年と思わず、毎年の積み上げで大きな資産形成が達成できるようになります。まずは2022年の収支をコントロールし、人生をコントロールする一歩にしてはいかがでしょうか。

第1回なぜ資産形成が必要?「家計簿アプリ」を使いこなして人生100年時代を生き抜く
第2回「家計簿アプリ」は最初の設定が肝心!使いこなして家計管理を成功させるコツは?

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