はじめに

「当たり前」の価値の見つけ方

では、どんなことがお金に換わるのでしょうか? 「自分にとって当たり前のことが大事」と言われても、なかなかその価値に気づきにくいものです。そこで、いまの自分が提供できるものを8つのルートから探っていきましょう。あなたにとっての、どの「当たり前」に価値があるのか、見つけ出してみてください。

この時点では「私はコレで起業する!」と決めなくてもOKです。むしろ、まだ決めないでください。はじめの一歩の時点で起業のタネを決めつけてしまうと、可能性の幅を狭めてしまいかねませんし、必ずしも市場のニーズと合致しないこともあります。

この時点ですべきは、自分のやってきたことを棚卸ししたり、普段どんなことに時間やお金を使っているのかなどを見直すことです。では、順にご紹介しましょう。

ルート1 あなたの「趣味」がタネになる

いろいろな定義があると思いますが、私は趣味を「お金と時間をかけて継続的にやっていること」と定義します。多趣味な人も無趣味な人も、まずは自分が継続的にお金と時間をかけてやっていることを書き出してみましょう。

例えば、知り合いの鉄道マニアの男性は、鉄道で移動すること自体が好きな乗り鉄でも、列車を写真に収めることが好きな撮り鉄でもなく、観光列車のマニアです。電車に乗りながらその地方の美味しいご飯やスイーツを食べるのが好き、というグルメな人です。

ご夫婦で日本中の観光列車に乗って飲み食いしたそうですが、それだとお金が出ていく一方です。そこで彼は「観光列車専門家」としてブログを立ち上げ、各地の観光列車についてのうんちくを語りはじめました。

すると、日本全国のどこかで新しい観光列車が走り出すと、彼のところにテレビ局や雑誌などのマスコミがやって来て、「観光列車専門家」として取材を受けるようになったのだとか。そしていまでは、それがけっこうな仕事になっているそうです。

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