はじめに

【国内】東証市場再編・選挙とその後の政策動向に注目

国内では新型コロナ対応のほかにも、市場の観点では4月に東京証券取引所の市場再編が予定されているうえ、政治面では秋に参議院選挙を控えています。ニュースフローも比較的多くなりそうです。

まず、東証再編についてです。2022年4月4日には現在4つの市場区分から、「プライム」「スタンダード」「グロース」の3市場に再編が行われます。これにより、「東証プライム市場指数」などの新たな指数の算出が始まるほか、今まで東証1部上場のすべての銘柄で構成されていたTOPIX指数の構成銘柄が段階的に変更となります。

変更の対象となるのは流通時価総額が100億円を下回る「段階的ウエイト低減銘柄」に指定された銘柄です。この銘柄群に一度指定されたとしても状況が変化すれば、再評価によってTOPIXに継続採用される可能性もありますが、改善がされない場合は2025年1月末に指数から完全に除外となります。

現時点で流通時価総額が100億円を下回る東証1部銘柄は、今後指数採用除外の議論が話題になる可能性が高いため、銘柄選定においては長い目線で注意しておくとよいでしょう。

政治面では、今年の秋に参議院選挙が行われます。2021年秋に行われた衆議院総選挙は政権与党の勝利に終わりました。その後発足された岸田新政権も、高い内閣支持率が維持されており、現状では参議院選挙も政権与党が有利な状況と言えるでしょう。

一方で株式市場の観点では、安定政権の維持から安心して買い向かうとはいかないかもしれません。これまで議論が出てきた金融所得課税など、投資家に影響が大きい政策議論が選挙後に加速する可能性があるためです。2022年後半以降は、選挙の結果に加え、どのような政策が推進されるかの注目度が高くなっていくのではないでしょうか。

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