はじめに
相場が悪い時でも積立投資を続けていたら資産はどうなる?
では、実際に、相場が悪い時でも積立投資を続けていたら資産がどうなったのかを見てみましょう。
下図はリーマンショックが起こった2008年9月から2022年2月まで、S&P500に毎月1万円積み立てた場合の推移です。
リーマンショックでは、米国の投資銀行が破たんした影響が世界中に飛び火し、株価下落や経済危機を引き起こしました。しかし、そんなときから月1万円ずつ積立投資をしていたとしても、2022年2月末時点で積立元本は162万円に対し、資産総額は479万円になっている計算。実に3倍程度に増えているのです。○をつけたところがコロナショックの影響のある2020年3月で、確かに資産総額は一時的に減っていますが、それでもすでに積立元本より多い状態。しかもその後、資産総額はさらに大きく増えています。
下落相場でも慌てて売らないことが大切!
上記のデータは、過去のデータですから、もちろん、積立投資を続けることで、今後も同じように値上がりを続けると断言することはできません。しかし、市場の一時的な値下がりを乗り越えて資産を堅実に増やせる可能性がある投資方法だということは、わかっていただけたのではないでしょうか。
ですから、一時期的に値下がりしたからといって、積立投資の購入をやめたり、慌てて売却したりすることはおすすめしません。
投資した商品が値下がりしても、その商品を売るまでは、損失は確定しません(含み損)。含み損なら、これからの値動き次第で挽回の可能性もあります。しかし、売って損失を確定(実現損)してしまうと、その後いくら値上がりしたとしても、挽回できません。「値下がりしたから」と慌てて売ると、これまでの利益を減らしたり、大きく損したりすることになりかねません。
相場が悪い時には、今回お話した積立投資のポイントを思い出し、淡々と積立投資を続けましょう。