はじめに
「NFT」とは
正式名称の「Non-Fungible Token」(ノン ファンジブル トークン)の略で、日本語では「非代替性トークン」といいます。ブロックチェーン技術を用いた、デジタル認証を行うための代替不可能なデータ単位のことを指します。
『「LINE NFT」戦略発表会』プレゼン資料より
NFTにデジタルデータを紐づけることで、そのデータが複製や改ざんされたものではないこと、さらに制作者や所有権まで明確にできる「証明証」の役割をはたします。このことで、デジタルデータも「物理的なもの」と同じように資産として価値が見出されてきています。
Twitterの元CEOのジャック・ドーシー氏によるサービス初のツイートが約3億円で販売されたり、ロサンゼルス・エンゼルスの大谷 翔平選手のNFTが1,150万円で落札されたこともニュースになりました。こういった話題性からも、NFTからWeb3.0に興味を持った人も多いかもしれません。
「LINE NFT」の特徴
それでは改めて、今回発表された「LINE NFT」は、どういったサービスなのでしょうか?
利用方法は、サービスへの新規登録は必要ですが、LINE IDがあればNFTを購入することができます。購入したNFTは「LINE BITMAX Wallet」で保管でき、ユーザー同士で交換できます。また、一次流通のほか、ユーザー間で取引(売買)する二次流通も可能です。
『「LINE NFT」戦略発表会』プレゼン資料より
今後は所有するだけではなく、購入したNFTをプロフィールやスタンプで活用する機能も検討しているそうで、ソフトバンクやZホールディングスといったグループ企業との協業や、ZOZOとアパレル関連など、より多くのNFT体験を提供していくそうです。
なお、決済方法はLINEが発行している暗号資産「LINK」のほか、LINE Payを使った日本円での決済にも対応しています。サービスの全てがLINE上で完結しているため、LINEユーザーが利用する際のハードルは低そうです。
イベントでLVCの林CEOは、サービスのコンセプト動画のフレーズを用いて「『NFTはきみのもの』という言葉が大好きです。まさにNFTはコンテンツプロバイダーやクリエイター、ユーザーが中心になる、そして誰もが簡単に参加して楽しむことができる世界です」と、その魅力を語りました。
Web3.0やNFTは、まだまだ浸透しているとは言い難い状況ですが、9,000万人の利用者を抱えるLINEから多くのユーザーが利用するようになると、一気に身近な存在になるかもしれませんね。