はじめに
貯蓄を増やすためにできること
現在も、とてもやりくり上手なご相談者様。特にお金の使い道で見直すところはありません。とはいえ、もし退職金がないなど、経済的に2人目のお子様は悩ましいかも……と思われた場合、できる見直しとしては、夫実家に同居するなど、住居費を減らすことがあげられます。
月6万円の家賃がかかっており、もしこの金額を月1万円など大幅に減らすことができれば、お子様が2人、そして退職金がなくても、25年後の貯蓄残高は1,837万円となり、問題ないでしょう。つまり、月5万円の収支改善ができれば、お子様をあきらめなくて済むのです。
ちなみに、他の支出については、ご相談者様が書かれているように、格安スマホへの見直しはとてもよいでしょう。ただし、通信費以外は削らないほうがよいと感じました。今後大きく膨らんでいくことは避けたいですが、十分頑張っていらっしゃいます。お子様が小さいうちは、思い出も作って欲しいですし、食費なども削らなくて良いでしょう。
収入を増やすために
住居費の見直しが今すぐは難しいのであれば、収入を増やすことを目指しましょう。最初は月1万円でも構いません。夫と協力して、無理なくできることを探してみましょう。なお、先ほどの試算は、夫の収入はずっと変わらないと想定しています。夫が昇給したり、副業などすることができれば、結果は大きく変わりますよ。
また、ご相談者様は障害年金の検討はされていますでしょうか? 障害者手帳がなくても受け取れる場合があるため、お住まいの近くの年金事務所や年金相談センターに相談してみると良いでしょう。もし少しでも受け取れれば、家計はかなり改善します。
ご夫婦で希望を叶えるための話し合いを
お伝えした今後の貯蓄残高の推移は、いただいた家計情報と筆者の憶測のみを反映したものです。家計情報にない支出や収入はもちろん、ご夫婦それぞれの今後のライフプランを伺っていないため、この試算結果がすべてではありません。この結果をたたき台として、お子様のこと以外にも、どんな生活をしていきたいか、どんなふうに働いていきたいか、住まいはどうしたいか、老後はどんなふうに過ごしたいかなど、ライフプランについてご夫婦で話し合いをすることをおすすめします。
家族でコミュニケーションをとることが、無理せず資産形成するための一番の方法です。互いの希望をじっくり話し合い、その中でできることを見つけて、一緒に取り組んでくださいね。応援しています!
連載「みんなの家計相談」でお悩み募集中!読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのFPが答えます。相談はこちらから。