はじめに

老後資金は黒字が安定してから貯金の一部で

ご夫婦の老後資金は、家計を見直し、黒字額が安定し毎月一定額の貯金ができるようになったら、その金額の一部を積み立てて作っていくとよいと思います。

お二人とも40代前半ですし、今からだと20年以上積み立てていくことは可能でしょうから、抵抗がないようでしたら投資信託の積立投資を検討してみてはいかがでしょうか。

黒字額を全部投資に回すのではなく、息子さんの学校納入金等が落ち着くまで、または生活防衛資金として月収の1.5か月分~12か月分が貯まるまでは貯金に重きを置き、投資はその一部でするようにしていくとよいでしょう。

5,000円程度から始め、慣れてきて、支出改善が順調に進んだら金額を増やすやり方でよいと思います。投資信託の積立投資は、長期・分散・低コストで運用できると比較的リスクが少なく、複利の恩恵を受け、資産を増やせる可能性が高まります。もちろん、長い目で見ると増えたり減ったりの波はありますが、少しでも早く始めると時間を味方につけることができ、増える傾向となりやすいのです。ですから、少額でも、早めに始めてみてはいかがかなと思います。

方法は、普通の積立投資でもよいですが、つみたてNISAやiDeCoなどの税制優遇制度を使うと、節税効果で有利に投資を積み上げていけます。

家計を絞って息子さんの学費を支払いつつ、老後資金作りにも着手することで、相談者様とご家族の納得のいく形にしていけるのかなと思いますが、もし、上手くいかないようなら、相談者様のパートを増やすなど、収入アップも検討していかなくてはならないかもしれません。それぞれが納得いく将来を目指せるよう、頑張ってください。

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