はじめに

共有口座はネット銀行がおすすめ

さて本題の夫婦の口座管理と、家計管理について考えていきたいと思います。口座は合同名義で作ることはできません。ですから、どちらか一人の名義で口座を作ることになります。ネット銀行は開設も早く、WEB明細から管理がしやすいのでおすすめです。夫婦名義の口座を持つことはできませんが、その内容を夫婦で把握できれば問題ないことになります。

夫婦別家計を会社に例えるなら、社長と副社長それぞれの事業を行なっているが、売上やコストを報告しあわず、会社全体として収支や資産を把握できていない状態と同じです。これでは将来の成長を期待することは難しくなります。

家族でマネー会議を開く

そこで、夫婦で月に一回はお金について話す機会をつくることをおすすめします。

家計は給料日を起算日にして1か月分をカウントすると整理がしやすくなります。給料日を過ぎて、先月分の支出が把握できたら、ご夫婦で支出状況を確認するとよいでしょう。カードでの買い物が明細として反映されるまでに1週間程かかることもありますので、給料日がすぎて1週間ほどで締めてから報告し合うとよいでしょう。

お互いがそれぞれに家計簿をつけて、収支を報告しあうことで、一家としてひと月にいくら資産が増えたかがわかると思います。もちろん、夫婦と言えどプライバシーはありますので、お小遣いにまとめていることなどは詳細を話す必要はありません。また、相手の支出のダメ出しをするのはやめましょう。険悪になりかねない上に、すでに支払っている支出は戻ってこないからです。「他人と過去は変えられない。自分と未来は変えられる。」という言葉もあります。相手の過去の支出を責めるのではなく、自分の支出と向き合いながら未来に向けた計画を立てるとよいですね。

お子さんの進路、住宅、老後についても一緒に考えると、未来を築いていくパートナーとしての絆が強くなるでしょう。相手の収支を気にするのではなく、夫婦の合計を確認することで、ご夫婦で未来を築くきっかけにしていただければと思います。

連載「みんなの家計相談」でお悩み募集中!読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのFPが答えます。相談はこちらから。

この記事の感想を教えてください。