はじめに
住宅購入に必要となるお金の全体像をつかんでおく!
はじめにマイホームを購入することをイメージしてみましょう。
相談者様は中古マンションか中古一戸建ての購入を検討しているとのことですので、お住いの都道府県から川口市の中古マンションを例にシミュレーションしてみましょう。
【前提条件】
・物件価額3,500万円、2LDK、築年数6年と仮定する
・フラット35(新機構団信付き4月金利を参照)を利用
・借入金額3,150万円、頭金350万円、諸費用250万円
・金利1.44% 返済期間35年、借入金額のうちボーナス分500万円を併用あり、なしで試算
◆ボーナス併用なしの場合 → 毎月の返済額は9万5,524円
◆ボーナス500万円分を併用した場合 →毎月の返済額は8万362円、ボーナス月の増額分返済額は9万1,185円
マイホームを購入する場合、物件の金額以外に諸費用(仲介手数料・融資〔事務〕手数料・保証料・印紙税・登記費用・火災保険料など)が必要となります。中古マンションの諸費用は、物件価格の5~8%がひとつの目安となります。
前提条件では、住宅ローンはフラット35(新機構団信付き金利1.44%)の利用としたため、頭金を物件価格の1割の350万円としました。諸費用と合わせると600万円の手元資金が必要となることがわかります。
また、購入後は毎月の返済額に加えマンション管理費等の支払いも発生します。ボーナス払いを併用した場合でも、毎月の住宅費は10万円前後となりそうです。その他の維持費としては、毎年、固定資産税の支払いがあります。
なお、一戸建ての場合は、毎月の管理費等の支払いはありませんが、中長期的な修繕費(キッチンやお風呂、トイレといった水回り、屋根や外壁の塗装など)がかかりますので計画的に準備しておくとよいでしょう。
中古マンションを例にとりましたが、マイホーム購入には、頭金をはじめ、さまざまなお金がかかることがお分かりいただけたでしょうか。
では、現状の収支から購入を考えていきましょう。
何のために、いつまでに、いくら必要か?「目的と預け先」を整理する
ご相談内容から、生活費は親御さんに頼っているのか、収入のほとんどを中長期的な貯蓄に充てていると感じます。
支出目安が1万5,000円という記述より、手取り収入の16万円は、住居費と保険料を除いた金額とし、支出は通信費・娯楽費と推測します。
手取り収入の90%を貯蓄に回し、そのほとんどを投資信託や保険(変額や貯蓄性のもの)で運用していることがわかります。
保険料の払い込みがいつまで続くのかなど詳細はわかりませんが、「何のために、いつまでに、いくら」必要なのか、そのためにどの金融商品を利用して貯めるのか、といった「目的」と「預け先」を整理してみるといいでしょう。