はじめに

当たり前になりつつあるキャッシュレス決済

そもそも、世界中でキャッシュレスが当たり前になる中、日本は普及が遅れていると言われていました。現金で決済しても、それほど問題がない(現金を持ち歩いても危険がない。偽札が少ないなど)という日本の治安の良さも普及を遅らせる原因だったようです。しかし、東京オリンピックで世界中から来日する人のクレジットカードによる決済期待から決済端末の導入も進み、コロナ禍で現金のやり取りが不衛生であるという機運から一気にキャッシュレス決済が進みました。

インフキュリオンによる「決済動向2021年12月調査」によれば、クレジットカードの利用率は78%、FeliCa型電子マネー(※)は58%、QRコード決済は56%となっています。ここ数年でキャッシュレス決済は当たり前になりつつあります。

※ソニーが開発した非接触型ICカードの技術方式

キャッシュレスのメリット・デメリット

キャッシュレス決済のメリットは、「お財布を開いてお金を数え、お釣りをもらう」という一連の動作が不要なため素早く決済できることにあります。また、タッチ決済であれば店員とのカードの受け渡しもなく、衛生的です。

一方で、キャッシュレスでは「お金を使っている」という実感が湧きにくいため、ついつい使いすぎてしまう場合があります。現金のほうが使っている実感が湧くために節約思考になり、貯蓄しやすいと言っている人も多くいます。しかし、実際の管理方法を学べばキャッシュレスのほうが支出をコントロールしやすくなります。キャッシュレスの最大のメリットは電子決済により利用履歴が「見える化」されることだからです。「何に、いくら、いつ、使ったのか」がわかれば、支出の傾向もわかり、対策が打ちやすくなります。

キャッシュレス管理は家計簿アプリが相性よし

キャッシュレスを管理する為には、家計簿アプリを活用するとよいでしょう。クレジットカードや銀行などの金融機関を連携することで、利用履歴を手間なく集計できるようになり、慣れれば手書きの家計簿よりも圧倒的に支出が把握しやすくなります。残念ながら、QRコード決済の支出をダイレクトに把握できるアプリは少ないようですが、QRコード決済へのチャージ金額を特定の費目(食費など)に決めておけば、間接的に何に使っているかを把握できます。

支出管理ならデビットカード

ほかにも、使うクレジットカードをひとつに絞るなどの方法もありますが、使いすぎてしまう人の場合、支出管理をするためにデビットカードを使うのも手です。デビットカードは「銀行の口座にある以上使えなくする」ことで使いすぎを防ぐことができます。使っていい予算だけを口座に入れるようにしましょう。

家計簿アプリの登録だけではNG

家計簿アプリを使えば、支出の記録を自動で集計してくれるので、圧倒的に管理がしやすくなります。ただし、「家計の自動集計」は非常に便利な反面、「確認し見直す」ということをしなければただの数字であり、活用できていないデータが溜まっていくだけになりかねません。家計簿アプリを活用したら、自動集計だけに頼らず、家計を振り返り、自分の支出傾向の把握や改善点を洗い出す時間を設けましょう。

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