はじめに

無理に投資をする必要はないが、現状の生活費のままだと不安も

まず、現状の資産4,500万円と年金等今後の収入が見込める点から、無理に投資はされる必要はないと考えます。また、仮に70歳まで会社役員を務めると仮定した場合、年間240万円の貯蓄が可能であり、3年間でおおよそ720万円が貯まると見込まれます。これらの合計から、70歳時点で5,000万円超の資産がおありになるため、一般的な生活であれば当分心配はいらないでしょう。

とはいえ、毎月の生活費が現在同様、月に40万円支出するということですと、80歳後半までは資産がもたない可能性もあります。そこで運用をどうしようか不安になられていると察します。厚生年金等を受給するとしても、ある程度安心した生活設計を構築したいですよね。

今後必要なのはインフレ対策

詳細までは相談内容からはわからないため、あくまでも資産運用という視点から解説します。今後の対策として必要になるのは、インフレ対策です。少なくとも、インフレに対応した資産構築とすることで、実質的な生活水準を維持できるようにする必要があります。そのためにも、年2~3%程度の運用利回りを確保していく必要があるといえます。

現在の社債がどの程度の金利収入があるのかわかりませんが、社債だけではなかなか大変かもしれません。ましてや、世界的に金利上昇が見込まれる中、日本でも金利が上がるリスクは拭いきれません。金利上昇により、場合によっては社債価値が毀損する恐れもあります。

物価連動国債を検討してみては

そこで、物価対策という視点から、物価連動国債はいかがでしょうか? 日本の物価連動国債では物足りないということでしたら、米国の物価連動国債に投資するETFなどもよいかもしれません。

例えば、iシェアーズ 米国物価連動国債ETF(TIP)はいかがでしょう。コストも年0.19%と低く、分配金利回りは2022年6月19日時点で6.79%となっています。分配金が受け取れること、昨今の日米金利差によるドル高円安の為替差益が享受できる可能性があること、米国の物価上昇に対応できる可能性があることといった点からメリットがあると考えます。米国株よりはリスクは低く抑えられると思いますので、運用先の一つとして検討してみてください。

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