はじめに
経済アナリストの馬渕磨理子です。
私は金融業界に入り10年になりますが、最初の頃は「損切り」が苦手でした。しかし、株式投資をする時に「損切り」の知識は必要です。苦手だった「損切り」と向き合ったことで、自分なりの損切り方法と出会い、今ではその方法を大切に実践しています。
コロナ以降に株式投資を始めた方から、「損失が出ていて、どうしらいいの?」と不安に思っている声をよく聞きます。今回は損切りの考え方、損切りの方法を具体的に紹介することで、皆さんにとっても参考にしていただけると思います。
「損切り」をしなくてもいい投資もある
「損切り」とは、保有している株を売却して損失を確定させることです。株式投資では利益を出すことに意識がいきがちですが、ずっと利益を出し続けることは困難です。予想と異なる値動きによって損失が出た場合に対応できるか、という点も株式投資では大事なポイントになります。
ただし、積み立て投資などで投資信託やETFを通じた長期投資を考えている方は「損切り」をあまり意識しなくて良いです。むしろ、安くなったタイミングでたくさん購入できるので、コツコツ積み立て投資のスタンスを貫くことができます。
ただ、個別企業に投資したり、為替トレードをしたり、新興国に投資したりしている場合は「損切り」を使いこなせるようにしておく必要があります。
私も「損切り」が苦手で、ズルズルと保有したことによって、損失を拡大させた経験があります。前提条件が変わったのであれば、早めに損失を確定させることで、損失の幅を最小限に抑えることができます。
ただ分かっていても、いざ、そのタイミングになると「損切り」できない人も多いですよね。