はじめに

投資資産を取り崩す時の優先順位は?

シミュレーション上、投資資産を取り崩す必要性は低いように見えますが、それでも実際に取り崩す必要がある場合にはどのような資産から取り崩していくのがよいか、考えてみたいと思います。

どのような順番で取り崩すか、ということは、言い方を変えますと、どの資産をできるだけ長く保有しておきたいか、ということになります。

それを考えるには、現在投資している資産について、そもそもそれぞれの資産をどのような位置づけで保有しているのかを整理しておくことが大切です。例えば、筆者は普段お客様に世界株式を対象としたインデックスファンドをおすすめしていますが、投資資産が世界株式インデックスファンド1本のみであれば、特に取り崩す順番について迷う必要はありません。

例えば、現在保有されている日本株式は成長性を期待されているのか、配当利回りや株主優待を目的としているのか、など、他の投資信託や未上場自社株なども含めて、それぞれの資産に投資している目的があるのではないかと思います。まずはそれぞれの目的を再確認し、継続的に保有しておく必要があるものなのか、必要はないのか、優先順位をつけていくことで自然と取り崩す順番も決めていけるのではないでしょうか。

もし、それほど強いこだわりがないということでしたら、シンプルなインデックスファンドなどにできるだけ簡略化して整理していくことも選択肢になるかと思います。

今回のポイントをまとめると…

以上、ポイントをまとめますと以下のようになります。

◆5年後からボーナスがなくなり、お子様が二人になるという前提であっても、現在の支出が変わらなければ、今後30年間で投資資産を取り崩す必要性は低い。
◆取り崩す場合には、その時点でお持ちの資産の位置づけを明確にし、整理することで、自然と長期的に保有していきたいのか、売却してもよいのか、確認できるのではないでしょうか。
◆シンプルなインデックスファンドなどに整理してしまうのも一つの選択肢になります。

ご参考としていただけましたら幸いです。

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