はじめに

経済変化に対して資産価値を守る

2つ目の効果は、経済がどのように動いたとしても、資産価値を大きく減らさないようにする資産保全効果です。

資産を円預金だけで保有している場合、インフレ時や円安時に資産価値を維持することが難しくなります。しかし、インフレ時に同じように価格が上昇していく株式や不動産、金などのコモディティを保有しておけば、預貯金の価値の下落分をカバーしてくれます。

また、円安時に外国の資産を保有していれば、円資産の価値の下落分を外国の資産がカバーしてくれます。資産分散をしておけば、経済がインフレ、デフレ、円高、円安、どのように動いたとしても、資産価値を維持できるよう準備することができるというわけです。

いまは、不動産や金などのコモディティも、投資信託などの金融商品を使えば、少額から簡単に保有することができます。

(図)経済変化に対抗するための資産分散の考え方


資産分散とは、株式や債券などを保有し資産を増やしていくという資産運用の一つの戦略です。しかし同時に、あらゆる経済状況に対しても資産価値を減らさない、資産保全にもつながる資産形成術ともいえるのです。

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