はじめに

儲かる株の探し方(4)自分の生活から世の中のトレンドを読む

アーリーアダプターとなり、値上がっていく株を見つけるためには、これから何が流行るのかという、時流を読む力が必要です。

世の中の大きな流れの流行り廃りを探して行くのももちろん大事ですが、それはちょっと難しいなという人は、今自分が興味のあるものから見つけるのが一番の近道だと思います。

私の場合、現在は子育て真っ只中なので、教育について関心があります。ベビーシッターと習い事がセットになっていたり、外国人の先生が英語でシッティングしてくれるといいなと思って調べると、すでに始めている企業があったりするんです。

自分が「こんなのがあったらいいな」と考えることって、意外と自分以外の人も必要としているんです。 そういう企業に投資をすると、アーリーアダプターになれる可能性があります。ただ、同様の事業内容の会社が何社もあったりしたら、アーリーマジョリティやレイトマジョリティになるので、投資する場合には、「まだ競合他社がそれほどない」「この1社しかない」というところを探せるといいと思います。

生活の中で有望株を見つける

私がアーリーアダプターとして見つけた銘柄をいくつかご紹介しますね(いずれも目標としている利益が取れたので、すでに売却しています)。

一つめが「ステムセル研究所」です。これは母親と赤ちゃんをつないでいるへその緒に流れている血液、臍帯血(さいたいけつ)を培養してくれる会社です。赤ちゃんが生まれたときに臍帯血を採取して保存し、自分や子どもが病気やけがなどで血液が必要となったときに、培養していた血液を使えるというサービスを提供してくれます。

私は出産を控えて臍帯血保存を検討していたので、調べていたらステムセル研究所のことを知りました。ちょうど上場するタイミングだったので、すぐに株を買いました。私自身が出産する時期だったからアンテナに引っかかったのだと思います。

2つめが「Lib Work」です。熊本県、福岡県を地盤とする注文住宅のメーカーです。不動産の会社をチェックしていて、地方の不動産会社なのにSDGsに積極的に取り組んでいていいなと思って株を買いました。

3つめが「バルミューダ」です。ちょっとおしゃれな家電メーカーで、ご存じの方も多いのではないでしょうか。雑貨屋さんで売っている家電がバルミューダ社製とわかり「これは来る」と思って株を買いました(スマホを出す前に売りました)。

ほかにも、アメリカの「ビヨンド・ミート」という、植物由来の人工肉の生産、販売を手掛ける会社の株を買ったことがありました。温室効果ガスによる地球温暖化や、人口増加による食糧危機、動物由来の感染症リスクといった問題意識から、今後は代替肉のニーズが増えてくるだろうと考えたからです。

自分が今まさに渦中にいること、ライフスタイルのタイミングで、「ちょっとこれ流行ってきているかも!」「こういうのがあったら便利なのに」と思う瞬間が、誰にでもあるはずです。

その瞬間こそ、あなたがアーリーアダプターになれるチャンスです。すかさず投資先を探してください。ここぞという企業を見つけたら株を買ってみましょう。もたもたしているとあっという間にアーリーマジョリティになってしまいます。動き始めの早さってすごく必要ですよ。

イラスト (C)林 香世子

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