はじめに
教育費で赤字続きだが、子ども3人私立プランは可能
ご相談の内容からわからない点については仮設定をし、下記条件にて今後26年間の資産シミュレーションをしてみました。
【シミュレーション条件】
◆3人目が2年目に誕生。2年目・3年目の収入を妻半額に(実際の収入はもっと多いため、出産費用に充当と考え、出産費用は支出に加味せず)
◆部署異動の可能性については考慮せず。収入は夫婦とも年0.5%アップ。61歳~65歳は3割減
◆「その他支出(家具家電・娯楽費・旅行代・冠婚葬祭等)」として年100万円を加算
→教育費データが平均値のため、上回った場合にも充当できる
◆小学校入学前の教育費は1人あたり年60万円(保育代含む)
◆夫保険は4年目に払い済みとし、保険料は5年目より-120万円。夫60歳時に解約返戻金として収入に1、000万円加算
◆保険料は60歳以降かからないと仮定
◆投資資産について年利回り0%として試算
◆住居費は変わらない。更新料がかからないと想定
◆生活費は年1%増。子ども1人独立するごとに1割減
◆夫の公的年金は手取り14.8万円/月と仮定(ご相談文の年金額は厚生年金のみと推察しました)
異なる点も多いかと思いますが、ご参考までにシミュレーション結果をご覧ください。
資産状況の変動に臨機応変な対応が必要
3人目出産後2年間は妻の年収が減ることや、2年目から1人目のお子様が、5年目から2人目のお子様が、9年目から3人目のお子様が私立小学校に入り、教育費としてそれぞれ年150~190万円がかかるため、1人目の学資保険満期金を受け取る13年目(1人目18歳)までは赤字が続きます。この間、現在の資産である3,000万円から取り崩して過ごしていくことに。夫が60歳になると、退職金や、保険の解約返戻金が入り資産は大きくなりますが、その後も3人目大学入学まで赤字が続きます。3人目が大学入学する頃には上の2人は独立しており、生活費が減少、そして、夫は年金収入のみですが妻がまだ現役で働いていることで、その後は黒字転換し少しずつ資産は増えています。
グラフにはありませんが、ご相談者様が65歳まで、収入を半減として働き続けたとすると、夫77歳、妻65歳時点での資産は約6,600万円。医療費や介護費等で3,000万円使ったとしても、30年間、月10万円を生活費として取り崩せますので、老後資金についても問題ないでしょう。
シミュレーション上では、今後の収入や生活レベルが大きく変わらなければ、ご相談者様のご希望のプランは叶えられるように思います。しかし、実際にはもっと支出が増えたり、収入が減ったりすることもあるでしょう。資産状況に臨機応変に対応できるよう、できるだけ資産を守るためのポイントをお伝えします。