はじめに

繰下げ受給を活用する

公的年金の繰下げのように、個人年金の受取開始時期を遅らせる方法です。

保険会社各社保険商品により規定が異なりますから一概にいえませんが、多くの保険会社で受給開始の繰下げができます。繰下げられる年数は1年から5年くらい。年金受給開始のお知らせが届いたら、取扱い担当者へ問合わせるか、コールセンターへ電話してみましょう。

どのくらい受取金額がアップするのでしょうか。具体的に試算してみました。

15年前50歳に加入し、65歳からの公的年金の上乗せとして受取る予定のAさんの例です。

加入が平成20年ですので、利率は1.75%程度。「お宝保険」とはいえませんが、1.75%の利率でも試算してみると受取額がかなりアップすることがわかります。

Aさんは子どもが独り立ちし、生活資金に余裕が出始めた50歳から、月額5万円の積立を公的年金受給開始の65歳まで15年間の個人年金保険を始めました。支払保険料累計は9,000,000円。65歳から受取る年金額は983,500円、10年間で9,835,000円の受取額となります。あと半年ほどで受取開始になりますが、現役で仕事をしており、受取を繰下げても生活に支障がないことから、5年繰下げの試算をしてみました。

5年繰下げ後の年金額は1,061,530円となり、年額78,030円増えることがわかりました。受給期間は10年ですので、780,300円多く受取ることができます。Aさんの個人年金の利率は1.75%でしたが、3%以上の利率の個人年金保険に加入していて、受取開始がこれからというひとも多くいらっしゃるはずです。

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