はじめに

失敗を防ぐために不動産投資家がやっている事とは

将来豊かになりたい、お金の心配をしたくないと思って不動産を買ったはいいが、実際は想定以上にお金がかかってしまい、逆にお金がなく不安になってしまうということが起こってしまいました。これを防ぐためには、経営者として事業が成り立つのかをしっかり調べることが大切です。

筆者のような不動産投資家が、どのようなことを考えて物件を購入しているのかを紹介することで、失敗を防ぐための参考になると思います。

物件の価格が妥当か調べる

Aさんのケースですと、物件を4,800万円で購入されていました。この価格が高いのかどうか、過去の売買事例や近隣の物件の価格を調べ、安いのか高いのか判断します。

区分マンションであれば、ネットなどに同じ物件の売買事例や現状いくらくらいで売りに出ているかを調べると掲載されています。また不動産業者さんに聞けばレインズ(不動産流通機構の情報)などに取引事例が載っているので教えてくれます。

安いのか高いのか、他の人がいくらくらいで買っているのかをもとに判断し、4,800万円で買って儲かるのかを経営判断をします。しつこいかもしれませんが、価格の目利きが大切です。価格がわからないものを買って儲けようとしても、逆に損する可能性が高いことは明白でしょう。

維持費用を調べ、収益の計算をする

不動産は維持費用がたくさん掛かります。

(1)購入時にかかるもの
・登録免許税
・固定資産税の日割り
・不動産取得税
・仲介手数料
・印紙やその他費用

(2)保有時にかかるもの
・固定資産税
・管理費、修繕積立金(区分マンション)
・電気代や浄化槽など(1棟物)
・無料Wifや防犯カメラiなど付加設備の月額費用

(3)退去・入居時に都度かかるもの
・原状回復費用、リフォーム費用
・広告費用
・清掃費用、鍵交換費用

これらをひっくるめ、月々にどれくらいの収支になるのか収支計算をします。購入前に不動産屋さんに必要な費用を聞いておきましょう。

退去費用など、たまにおこるものは見込みにくいのですが、1年に1回20万円かかるなど、仮でもよいので計算しておきます。

<月々の収支>
家賃 ー 経費 ー 返済 = 手残り

月々の収支がマイナスになる場合、本当にそのマイナスがずっと続いても耐えられるのか、退去が出て家賃が入ってこなくても耐えられるのかを検討したほうがよいです。30年間、月に何万円も支払い続けるのは生活を圧迫すると思います。支払いが終わったとしても、築30年以上の古い部屋が残るだけです。

ちなみに多くの不動産投資家は、月々の手残りがプラスになる物件を買い進めています。筆者もこれまでに何棟も買ってきましたが、基本的にはマイナスになる物件を買ったことはありません。

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