はじめに

新たな目標、生きがいを見つけるためには

定年を境に、自分の置かれた状況は大きく変わります。

まず、仕事中心の生活に変化があります。役職や権限は縮小され、第一線でいられなくなることが多いです。再雇用になると収入も大幅に減少します。さらに再雇用の期間が終了すると、年金だけになり、収入はさらに減少します。

家庭の状況も一変します。子どもたちは、大学を卒業して就職していくでしょう。さらに、子どもたちは結婚や自立により、夫婦二人暮らしになっていきます。

そこで、人生の目標を修正する必要が出てくるでしょう。子どもたちのため、家族のため、そして仕事のために生きてきたとしたら、変更せざるを得ません。

定年後のキャッシュフロー表を作る

それらを見つめ直して、第二の人生を歩むための指針となるのが、「定活」です。第二の人生を歩むためには、現在の状況を把握して、いくつかの項目に分けながら整理する必要があります。

まず、もっとも重要なのが「お金」の項目です。「お金(家計)」の現状を知ることで、その後の働き方などが決まってきます。でも、お金に余裕がない人にとっては、いちばん知りたくない現実かも知れません。しかし、ご託をいっている場合ではありません。しっかりと把握しておきましょう。

お金の流れを見るのに、もっともよい方法はキャッシュフロー表を作成することです。現在の資産残高と退職金などを合わせた老後資金の総額、定年後の収入である公的年金、企業年金などの収入、そして定年後の支出を出すことで、定年後のお金の流れがわかります。

ちょっと面倒だという人は、年金の受給額を基にして定年後の収入、そして現在の生活費から考えた定年後の支出を引いた金額を出してみてください。

定年後の収入−定年後の支出=○円
この数字がマイナスの場合には赤字です。その時は、老後資金を毎月の赤字額で割ってください。すると老後資金が何年持つのかがわかります。

老後資金÷(毎月の赤字額×12ヵ月)=○年
あなたの老後資金は○年まで持ちます。

この結果で、あなたは、定年後にどのくらい働けばいいのか?も見えてくるし、定年後の老後生活もどんな暮らしになるのかをなんとなくイメージができるようになるでしょう。

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