はじめに

放置年金があるかどうかの確認方法

年金資産が自動移管されると、確定拠出年金連合会から「確定拠出年金に関する重要なお知らせ(自動移換通知)」が郵送されてきます。このお知らせが来たということは、年金資産を放置しているということですので、早めに対処しましょう。それでも手続きを行わなかったら、毎年「確定拠出年金に関する重要なお知らせ(定期通知)」が送られてきますので、記載されている通り手続きをしましょう。但し、年金資産がゼロ円の方は基本的には手続きをする必要はありません。

引っ越しなどで郵便物が届いていないという方や、今すぐ確認したい方は、基礎年金番号でわかる場合もあるので、確定拠出年金連合会の自動移管者専用コールセンター(03-5958-3736)へ問い合わせてみるとよいでしょう。

放置している年金があった場合の対処方法

放置している年金があった場合は、前述の「確定拠出年金に関する重要なお知らせ」に必要な手続きが記載されていますので早めに対処しましょう。現在、会社員として働いている場合には、転職先の企業年金制度に移管できる可能性があります。会社の担当部署に問い合わせてみましょう。

転職先の企業に企業年金制度が無い方や、退職して公務員になった方、自営業になった方、第3号被保険者になった方、まだ退職したままである第1号被保険者の方は、個人型確定拠出年金(iDeCo)へ移管することが出来ます。自分で金融機関(運営管理機関)を選んで、早めに手続きをしましょう。iDeCoに資産を移したら、「加入者」として掛金を拠出してさらに年金資産を増やすことができます。掛金を拠出しない場合は、「運用指図者」として、資産運用のみを行うこともできます。どちらの場合も、iDeCoに資産を移す際には手数料がかかります。但し、国民年金保険料の免除や猶予を受けている方は基本的には掛金を拠出することができません。

すでに老齢給付金の受給開始年齢に達している方などは、受給資格要件を満たせば年金を受け取ることができます。ただし、手数料を払っていったんiDeCoに資産を移管しなければなりません。


企業型DC制度がある企業で働いている方は、今後、転職や退職をする際には、年金資産を持ち運びできるということを覚えておきましょう。一定の要件を満たせば、脱退一時金として年金資産を受け取ることができる場合もあります。

年金資産が自動移管されている方は、放置しておくと現金化されたまま手数料が引かれ、目減りしていくことになります。企業型DCやiDeCoなどに移管して運用すれば、増やすこともできます。なるべく早めに対応するようにしましょう。

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