はじめに

お金にも働いてもらうことは必須だがリスク許容度の見極めが肝心

家計を改善させる方法は、(1)収入を増やす、(2)支出を減らす、(3)運用するの3つしかありません。

ご相談者の場合、(1)については、会社員としてフルに働くことが難しくても、副業やポイ活などできる範囲で収入源を増やす、公的制度・サービス等を活用するなどをご検討ください。身体障害者手帳をお持ちですので、医療費助成や税金の軽減措置、公共料金の割引サービスのほか、障害者雇用での就職・転職活動ができます。

(2)については、保険料が7万8,000円と多いのが気になります。保障内容の見直しが必要かもしれません。通信費も割安なプランを探せばもっと安くなると思います。

なお、キャッシュフローでは、あくまでも現時点のデータを元に試算していますが、最近の物価高や、生活費等以外の急な出費は考慮していません。実際には、お子さんの成長に伴い、これ以上かかってくるはずですし、お住まいが持ち家でない場合、老後の家賃分も確保しておく必要があります。

(3)については、すでに資産運用をしておられるかもしれませんが、(1)(2)に限界があることを踏まえると、手持ちの3,000万円以上の資産を活用し「お金にも働いてもらう」ことが一層必要なご家庭とも言えます。

しかし、どれだけリスクを取れるのか「リスク許容度」の見極めが肝心です。このようなご相談だけでは限界がありますので、一度、有料でもFP(ファイナンシャルプランナー)に今後のことを相談されてはいかがでしょうか?

長期療養が必要で、今後の収入増が見込めない現役世代のご家庭のマネープランは、20年以上先の老後資金を必要以上に心配するよりも、直近の5年、10年のライフイベントを確実にこなしていけるかを見極めることが大切です。まずは、それらをクリアした上で、柔軟にその先に対応していけるよう、メリハリの効いた家計管理を心がけてください。

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